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この味はフィレンツェ近郊のみ、しかも手作りで昔ながらやっているジェラテリアさんでしかあまり見ないので、皆さま初耳かとも思います。

もともとは、1970年のフィレンツェ商工会議所の主催のコンクールで、セリエA、フィオレンティーナの本拠地のスタジアムの近くのバディアーニというジェラート屋さんが作って、そこでな何か特許のようなものまであるらしいのですが、そんなに多くはありませんが他何件ものお店で見かけました。数十年たった今では、フィレンツェで広く親しまれている様です。

ハチミツが入るのが基本で、あとはお店によって卵黄や卵白が入ったりマスカルポーネが入ったり、それにプラスしてナッツなどで香りをつけたり、少々の白ワインが入っているものもあります。各店、オリジナルの味を競ったりと、いろいろなブォンタレンティがあるようです。卵黄を強くして、クレマ・ディ・メディチという名前でジェラートを出しているお店もあります。オリジナルのバディアーニさんのものは、柔らかい感じの白いクリームでした。

日本初上陸?のブォンタレンティですからこそ、責任を持って後ほどゆっくりとその背景・歴史、由来などを語りたいと思います。アクオリーナ、日本のイタリアンジェラートの歴史に足跡をのこせるか・・?

アクオリーナでは、トスカーナのヴェネトのオーガニックの百花蜜に、イタリアンメレンゲを加えて作っています。本当に素朴な感じの味に仕上がりました。

今はこのバージョンですが、そのうち違うブオンタレンティになるかもしれません。そもそも色んな可能性があった訳で。

商品としてのセールスポイントは以上で終わり。ここからはその背景というか、そもそもブォンタレンティとは何なのかということと、ジェラートの歴史についてちょっと聞いてもらおうと思います。


長いですよ。

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1500年代のメディチ家統治の時代のフィレンツェ、 近代ジェラート史にとって大切な人が2人います。

一人目はルッジェーリ。メディチ家お抱えのコックさんだった彼は、1530年前後に、当時のメディチ家の教皇クレメンス7世と同盟を結んだフランスへ嫁ぐカトリーナ・ディ・メディチについて、フランスへ渡りました。

彼女の結婚式の式典の料理を作るためでしたが、その時厨房にはイタリア人は彼一人、後はみなフランス人でした。当時、調理場にいたフランス人たちは、料理という文化にとても誇りを持っていたらしく、イタリア人が自分たちの厨房にいたことを快く思っていなかったようです。

そんな中、その式に花を添えるデザートに、彼は彼のオリジナルの
”甘く、香りの付いた氷のお菓子” を作りました。このジェラートの原型とも言えるハチミツを使った氷菓に、このようなものを見た事がないフランス人たちはそれは驚いたそうです。

しかし、当時の複雑なフィレンツェ・フランス両者の関係も手伝い、フランス人の料理人たちは自分の作れないこの氷のお菓子をイタリア人が作ったことが受け入れられず、教えてもらうのではなく、脅迫めいた方法で、彼のレシピ・技術を手に入れようとしたそうです。しかし、ルッジェーリはこれを拒み続け、結局のちに彼はカトリーナに手紙を残してイタリアに帰ってしまいます。

ここでフランスにちゃんと氷菓が伝わっていたら、現在のお菓子・料理の文化もまた違っていたものになっていたかも知れませんね。


さて、もう一人肝心の人を。1500年代後半、かのヴァザーリの死後にアルフォンソ・パリージと共にウフィッツィの建築を任された、希代の建築家、そして画家でもあるベルナルド・ブォンタレンティです。

メディチ家のカジノの建築企画に始まり、フェデリコ一世が妾と過ごすために建てられたプラトリーノ庭園の別荘やベルベデーレ要塞などの建築物、東洋の磁器のように陶器作りをしたりととにかくその才能は多岐にわたっていました。メディチの宴会や集まりなどの演出用に花火のようなものを作ったりもしていたそうです。

ここからが大事なのですが、ブオンタレンティの才能は芸術関係のみならず、趣味であった料理などにも現れていました。あるとき、メディチ家にスペインよりの大切なお客様をむかえる機会があり、歓待の宴会の演出全てをブォンタレンティが任されました。

街中を花でいっぱいに彩り、幾多もの火のついたたいまつによる幻想的なライトアップやテーブルを彩るオブジェに歓待の花火。彼の才能はいかんなく発揮されていました。しかし、宴会における一番大切な食事となった時こそ、お客様たちはブォンタレンティの持つ創造性に本当に驚かされ、歓喜させられる事となったのです。

彼の作りだす、” ジェラート ” に。

このようなメディチ家の開くパーティーなどの時に氷菓をふるまってお客様をもてなすことは数十年前のルッジェーリの時から行われていたのですが、ブォンタレンティはそれを画期的に変革させました。

シャーベットのようなものを、材料を変えることで限りなくジェラートに近いものに進化させたのです。それまでの 「水、はちみつ、何か香りをつけるもの」 から、彼はミルクにハチミツ、卵黄・卵白に白ワインなどまでを使って新しい味を作りました。その他オレンジやレモンにハーブの類、木の実なんかもあったそうです。これは、ジェラート・氷菓の歴史を変えるできごと、まさに偉業でした。

彼がそれを作った瞬間から、色々なものが氷菓・ジェラートになり得る可能性が生まれたと言ってもいいのでは、とアクオリーナ店主は思います。

と、こうして徐々に氷菓・ジェラートというものは現イタリア領土のみならずヨーロッパに広く知られていくようになったようです。

・・・

こうしたハチミツを使った氷菓がフィレンツェで作られていたことや、その後のブオナタレンティのジェラート史における功績を称え、メディチ家の影響が色濃く残るフィレンツェ近郊では彼の名前をとった味のジェラートが作られているのです。


ここまで読んでもらってありがとうございます。簡潔に書くのは簡単なんですけど、せっかくだったらきちんと書いてみようと思いました。

ブォンタレンティの事、少しはわかってもらえたでしょうか・・?後は、アクオリーナのジェラートの味を知ってもらえればお店としては嬉しいのですが、読んで頂けただけでも感謝です。

  miele  
       
    バディアーニ




バディアーニさん。
 
       
   

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